戸境壁と外周壁

調湿性能を考慮した構法は,皆無である。ただし,戸境壁では,外周壁ほど問題は厳しくない。しかし,多用されているダンゴ張りのモルタルは,モルタル内の水分によるカビの発生が見られる。モルタルダンゴ張り以外ではトラブルは起こりにくいが,調湿性を考慮、した木製仕上げ材などの採用等,工夫がほしい所である。

これまでの木造軸組構法外周壁では,内壁側ではせっこうボードにビニルクロス張り,外壁側は小幅板ラスあるいはボードにモルタル仕上げ,壁体内に 50mm の断熱材をいれる,という構法が多い。断熱性が考慮されている場合,防水性が確保される限りカビの発生は少ないといえる。ただし,室内側の結露や水分の浸入による壁体内結露は,使用状況や施工の程度により発生する可能性がある。調湿性能に関しては, 十分考慮されているとは言えない。 5 0mm の断熱材を入れて断熱性能を確保しようとしているものの,壁と天井や壁と床とのすき間,あるいは開口部や開口部周りからの熱損失,壁体内結露による断熱性能と耐久性能の劣化など,解決しにくい問題が多い。一般論としては,床下や室内で発生する湿気が壁体内へ浸入するのをいかに防ぐか,また ,室内で発生した湿気をコントロールするように ,どのように調湿機能を壁にもたせるか,万一壁体内に浸入してしまった湿気をいかにして外へ追い出すかが,課題となる。

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